アサリあさる

ガチアサリの楽しさを伝えるべく舞い降りましたがアサリについての記事はあまりないです

輪るピングドラムの劇場版、今見て欲しい作品になったこと

こんにちは。leftです。

今回は特にスプラトゥーンの話はありません。私の好きな作品である「輪るピングドラム」の劇場版を見たので、これをただオススメする記事です。

かなり好き嫌いが分かれる作品です。抽象的な表現や複雑な場面展開などを含みます。謎が謎のまま進行することに耐えられない人には向かないと思います。

 

それでは、以下おすすめ文をお届けします。

 

「きっと何者にもなれないお前たちに告げる。」

輪るピンググラムの代表的なフレーズです。

このテレビアニメが放映されたのは2011年。平成23年です。未だ昭和の残り香のある時代でした。この頃はまだ男女分業の意識も強く、例えば男性は仕事に行き、女性は専業主婦。もし母親が仕事に出ようものなら、「保育園に入れるなんてかわいそう」。そのような価値観が残る時代でした。

 

一方で、1990年代初頭まで続いたバブルの影響で、好景気の記憶がある社会でもありました。真面目にやれば裕福になれるはずだ。社会は良くなるはずだ。過去の記憶から、そのように社会が進んでいた感覚があります。その時代を生きた若者たちは、きっと何者かになれるだろう。このままやっていれば。という未来への希望を根拠もなく持っていた時代でもありました。

 

そのような若者に対して、このキャッチフレーズ。「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」。未来への希望を持っていた一方で、それが根拠を持たないことにうっすら気づいている世代でもありました。その世代の私に対して、これは効きました。「お前は何者かになれる器なのか?本当に?」そう問われたように感じたのを覚えています。そして、同時に自分はそのような人物ではないと感じました。

 

一方で、劇場版では「きっと何者かになれるお前たちに告げる」。このフレーズを変えてくるのかと、最初は驚きました。

しかし、直近約10年間は、これまでなかったような災害や戦争が起きたり、日本国内でも政治に対する不信感や閉塞感が高まった時代でした。若い世代を中心に、社会や自分に対する諦観が広まっている時代であると感じています。自分の可能性を正しく見積もることは非常に重要である一方、未来への希望を奪ってしまうことにもなります。

 

そんなこの時代に出してきたこのフレーズ。「きっと何者かになれるお前たちに告げる」。

お前が選んでこの結果を得たのだ。お前は本当に何者でもないのか?劇場版では、主人公が選んで勝ち取ったものがより明確に描かれます。その答えはぜひ、視聴して知ってもらいたいと思います。

 

根拠のない未来への希望に釘を刺した10年前、そして根拠のない希望を示した10年後の劇場版。

 

10年前の風潮を知っていた人は思い出しながら、そうでない人も学生時代を思い出しながら、よければ見てみてください。私は何だかとても救われた気持ちになりました。

 

読んで頂きありがとうございました。

 

注: 95年にあった実際の事件を示唆する描写が含まれます。心的外傷等をお持ちの方は、注意して視聴してください。

 

TVシリーズ→劇場版の視聴順がオススメです。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B078K5QFY2/ref=atv_dp_share_cu_r

https://www.ulatus.jp/academy/the-late-stage-or-lock-down-loopy-la-las/

 

Splatoon3発売に寄せて、Splatoon2での自身の取り組みを再評価する

こんにちは、leftです。

なんと2年ぶりの投稿となります。GoogleやYahooなど検索エンジン経由でブログを訪問してくださっている方がちょくちょくいるようで、何だか嬉しく思います。

 

本記事ではスプラトゥーン3の発売に寄せて、自分がスプラトゥーン2でした事はどれだけ上達に寄与したのか?を再評価しようという振り返り記事になっています。

主に失敗記みたいな感じですが、何か持って帰ってもらえるものがあれば嬉しいです。

 

対象読者
  • ゲーム下手の自認がある(あった)人
  • 他人の失敗(ないし正解)から何かを学べそうな人

 

時系列順振り返り

開始直後:とにかく楽しい期

別ゲーの友人に勧められて発売1ヶ月後(2017夏)にスプラトゥーン開始。

TPS/FPSメタルギアやシージ等の無骨なイメージ・初心者狩りの悪印象で敬遠していたものの楽しげなビジュアルと操作の楽しさから一気にのめり込む。カーボンを振り回し、楽しい・勝ちたい以外は特に考えず延々1人で続けてウデマエS辺りまで。

ありきたりだがとにかくプレイ時間が長かったので操作技術の向上と慣れに繋がった。あと無邪気に楽しかった。

〜X実装まで:強SPで勝ちパターンを蓄積

カーボンで勝てなくなり、視点を見てみるも反省点が見つからなかったため武器を持ち替え。当時最強だったプラコラに目をつけ練習するも、シューターが初めてなのでBまで落ちた気がする。

当時はバブルの耐久が非常に高い上チャクチでも消えず、爆風範囲も広かったため間違いなく強SPだった。

このためプラコラで勝てる方法を探し、明らかにSPが強いので「試合の要所(カウントリードor打開)で即割を上手く使って数人吹き飛ばす」に収束。

具体的には

  • 要所はどこか考える
  • バブルを貯めておく
  • バブル強ポジを探す

を行った結果、勝ちパターンの蓄積ができてカーボンの最高ウデマエを超えS+。

X実装直前(S+一桁):SPだけでは頭打ち→メイン力強化へ

どうしてもS+一桁が抜けられず、SP頼りの限界を悟りもう少しメインで戦うことに。その時最も(当時)理にかなっている(と思っていた)のは「味方の方に行って2vs1をする」だったのでこれを実行。これだけに集中して続けた結果ついにX実装日にS+10到達。

2400停滞期①(2018春~2021冬) 対面がんばろう期

味方に寄る今までのやり方ではウデマエが更新できず。対抗戦に混ぜてもらったり、対面について教えてもらうも糸口は掴めない日々が続く。

武器の強みについて考えるもプライムの「塗れない」「射程が長い相手への対処法が不明」が解決できず武器の強みがわかりやすいバケツに転向。

弾の形状を生かす場所でゾンビで撃ち合いを続け、ある程度読み合いなども出来る様に。この頃にちょうど対面についてのブログを書いた。今読んでもそんなに間違ってないし、対面入門者向けの情報になっているんじゃないかと思っている。

asariasaru.hatenadiary.jp

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しかし実感とは別にXパワーは全く更新できない。周りに遊んでくれる人達が居たのでギリギリ継続できた。遊んでくれたりTwitterで話してくれた方々、その節はありがとうございました。スプラ3でも何卒。

停滞期②(2021春〜夏) わかっちゃいるけどできないよ期

SPの重要性もわかった、対面もある程度形になった、試合の流れも何となくわかった、では何故結果が出ない?というので一通り苦しんだ。武器を変えてみたりするも変化なし。

この頃になると周囲に聞いたりして自分に足りない要素は挙げられていた。

具体的には

  • 敵・味方位置把握(自分の場合は特に味方の位置)
  • ヘイトの取り方
  • 有利・不利武器への立ち回り
  • 相手の復帰タイミングの計算
  • 敵・味方の武器ごとの性質を考えた立ち位置の予想 等他あまりにも多数。

足りないことがわかりすぎて頭がおかしくなっていた。うっかりわかりすぎてしまった。

他にもその日の調子の良し悪しで昨日までLv100ぐらいできていたことが次の日に急に3Lvぐらいになったりしていた。しかも戻らない。

 

停滞終了(2021夏) なるべく頭をスッキリさせる

「強みを押し付ける」ことを至上命題にしているような人の話を友人やツイッターから仕入れ、今までの「足りてない要素を足していくスタイル」に限界があるのではないかと思い至る。

今までの方法の良くないところは間違いなく脳のメモリが足りなくなること。同時に全部注意するのは無理。そもそも脳は時間に関わる処理を短時間(~数百ミリ秒)と長時間(それ以上)で異なる場所・メカニズムでしているので、非現実的ではないかということになった。

やっぱりゲーム下手だから上手くなれない、などと凹んでみたりしていたものの、「全部やるのは無理」をきちんと飲み込んでから精神面も少し改善。自分の持つ武器から得意な試合展開や立ち位置のような戦略をまず決め打ちした後、具体的な行動の優先順位を明確にし、注意することを減らすように変えた。

考えなくてもある程度できることは意識から外し、自分がやりがちかつ結果に影響を与えるものを優先順位をつけて意識するようにしてみた。意識しなくても確実にできるようになったら、それは優先順位を下げていった。

戦略の立て方ややることの優先順位を間違えつつ続けて行った結果、「敵・味方の位置を把握する」が無意識に落ちかけたくらいの所で停滞終了。これが足りなかったらしい。

「X2500までは何か基礎が抜けている」というツイートは目にしていたものの、この時やっと腑に落ちた。

 

スプラトゥーン2を振り返って

2500到達後、結局「自分はもうこれ以上上手くなれない」と確信してしまい、勧めてもらったLoLを始め1年ほどスプラから遠ざかっていました。

しかしせっかくスプラ3が出るので、あの時感じた「もうどう頑張っても上手くなれない」という感覚が本当に正しいのか検証しよう、という趣旨でこの記事を書き始めました。

あの時は「こんなに頑張ったのにこれぐらいの成果しか出ない、ここから精度を上げられる要素は無限にあるのに」と思って無気力になっていました。

しかし実際のところ停滞①の1年半位は全部やろうとして全部身に付かなかった(次の習得を急いでしまい何も無意識に落ちなかった)訳で、努力の方向性が誤っていました。「わかる」と「できる」の差が全く見えていなかったと思います。

ということは効果がある頑張りをしたのは半年くらいのもので、それでパワー更新できたなら成果は上々ということになります。

つまり成果は出ていた、期間の分だけ。ということで、「もうどう頑張っても上手くなれない」というのは明らかに誤りですね。

 

ただ、「もっと短期間で成果が出せたのでは?」という問いに対しては懐疑的です。というのも、TPSというジャンルのゲームが初めてである以上、身につけるべき知識・考え方が多いためです。私個人がそれらを身につけるのにこれだけの期間がかかった、という事実が確認できたのだと思います。

「誰でもXは余裕」などと言う人がいますが、あれは明らかに間違いだと考えています。一人一人に得意・不得意があるのは身長は人によって違うくらい当たり前のことで、人それぞれ上達のスピードは異なります。更に、その人がやってきたゲームジャンルにも影響を受けます。

私も対戦ゲームのセオリーを知らなければ更に到達点は低かったはずです。メタの移り変わり(大体のゲームにおいて期間毎に明確な「環境武器」が存在する)を知らず、カーボンに固執していたら行き詰まって勝ちパターンの蓄積もできず行き詰まっていた可能性が高いです。

この振り返りを通して、「自分が思っているより自分が上達の早い人間ではなかった」ことがわかったのは物悲しいですが、最終的に正しい方法で取り組んでまずまずの成果を出せていたということはきちんと認めていきたいと思います。皆さんも是非振り返り、やってみてください。友達と遊んだスクショとかも見て楽しかったです。

よくよく考えると日常生活でもマルチタスクが非常に苦手なので(割り込みにめちゃくちゃ弱い)、マルチタスクの王みたいなTPSが得意じゃないのは当たり前だな、と腑に落ち何か笑ってしまいました。それでも楽しいからやります。あと、得意じゃなくても自分の速度でいいなら少しずつ上手くなりそうだとわかったので、次こそもっと上手くやりたいです。皆さんも自分のペースで楽しく進んでいってください。

 

結びに 上手さの可視化は悪か?

スプラ3発表をきっかけに、Xパワーの導入の是非について一時期議論になっていましたが、私は明確に導入に賛成です。辛いことはあったものの、自分の上手さの一面を可視化するXパワーなしにモチベーションは保てませんでした。

反対理由の一つとして「明確化されるとやる気がなくなる」などが挙げられていましたが、これについては現在の「上手い奴が偉い」風潮が良くないと考えています。上手い奴は上手い奴であって、それ以上でも以下でもありません。煽り行為や嫌がらせはゲームの上手さ以前の問題です。この風潮は上位が気持ちいい以外利点はなく、コミュニティ全体にとっては害でしかありません。

低年齢層が多くこの辺の倫理が育たないままXパワーが導入されてしまったため、スプラ2では無駄に悲しい思いをした人(特に後発の人)も多いかと思います。もちろんゲームが上手いのはすごいことですが、偉いわけではありません。人によってゲームに使えるリソースも違います。スプラ3でもX導入が発表されているため、少しずつでもコミュニティの空気が変わっていくといいなと思います。

私を含め、読んでくださっている方々一人一人がコミュニティの構成員です。自分や親しい友人に思う所があれば、少しずつでも変えていって頂ければと思います。

 

スプラ3、上手くなりたい人も友達と遊びたい人も、イカタコを愛でたい人も、皆楽しくやっていきましょう!

最後まで読んで頂きありがとうございました。

対面の圧がある人は仕掛ける回数が多い

こんにちは、leftです。

何の武器を持っても対面からは逃れられないと気付きました。

この記事は今朝のこのツイートの再考です。

 

 

私は対面が苦手なので、圧がある人を見て気付いたことのまとめです。

 

 

1.対面に圧がある

 皆さんは自分より実力が上の人と戦う機会はありますか?

ある方はわかると思うのですが、特に対面が上手な人と戦うと「気付いたら不利状況に追い込まれて倒される」が頻発します。

 

これはガチマで実力より上の部屋に叩き込まれた場合にも起こり、これを起こせる人は「対面に圧がある」と表現されたりします。

この記事では「対面の圧」とは何なのか考えます。

 

2.「対面の圧」=「仕掛けの回数」である

2.1「仕掛け」とは何か

 ここでは「仕掛け」を「自分が一方的に相手を動かす試み」と定義します。

例えば

・ボムを投げて相手を動かそうとする

・射程差で相手を引かせようとする

・地形を使ってキルを狙う

・相手に倒されない位置から弾を当てて削るorヘイトを集めようとする

など、非常に様々です。

 

 また、「仕掛けられる」ということは、「相手に選択を迫られる」ということです。

相手は自分が不利になるような仕掛けを行わないため、正しく対応しないと相手に一方的に有利を取られ続けます。

そして正しく対応したとしても「対応させられた」という有利を取られてしまいます。

 

・仕掛けられた時の例

ボムが足元にある、どっちに避ける? 

 選択肢①前→相手の弾が当たってキルされる

 選択肢②後ろ→前線が下がってしまう

ここでどちらにするか絶対考えなくてはいけなくなる。

(①は一方的に負けるので選んではいけない)

 

2.2 仕掛けの回数が多いと?

 こちらの仕掛けに対応させることで相手のリソースを食えます

 

 お互いが同じくらい上手いと「あっちの仕掛けの狙いはこれだから、これは受け流して別の方法で仕掛け返す」というやりとりができます。

しかし、一定時間に繰り出せる仕掛けの回数が違うと、相手の仕掛けに対応するだけでいっぱいいっぱいになり、一方的に倒されてしまいます。

同じだったとしても状況判断などに回すリソースが少なくなるため、仕掛けの回数によって「対面の圧」を感じるのではないでしょうか。

 

 また、仕掛けが多いと自分だけでなく味方も助かります。

自分だけではできることは限られますが、味方が相手を動かしてくれればその分自分ができる仕掛けが増えます。

(例:味方がヘイトを集めているので前に出られる、味方の投げたボムに乗じて詰められる)

動きにくい時は自分から仕掛けるのが苦手な武器が多かったり、誰かの潜伏が多いのかもしれません。

 

3.仕掛けの回数をどうやって増やすか

3.1 種類を増やす

 回数を増やすためには、繰り返し対面したり上手い人のプレイ動画を見て自分ができる仕掛けの引き出しを増やすことが考えられます。

仕掛けの目的はキルを取ることだけでなく、ヘイトを取ることや削りを入れること、強ポジからどかすことなど様々です。

 

 また、そのルールやステージで仕掛けやすい武器を持つのも種類を増やす方法の一つです。

例えばコンブトラックのスロッシャーは曲射で一方的に弾を当てられる場所が多く、こちらから積極的に仕掛けることができます。

(逆にムツゴ楼の平地ではキル速が遅く自分から仕掛けても負けてしまうことが多いので仕掛けにくい)

 

3.2 索敵を素早く

 自分だけ相手の位置がわかっている状況は非常に有利です。あちらから仕掛けられないのに、自分から仕掛けることができるからです。

誘導のためのボムのインクをためる時間もありますし、キルをとるチャンスにもなります。

 

仕掛けられるということ自体が微不利なので、一方的に仕掛けていきたい。

このためにも索敵を素早くやることは仕掛けの回数を増やすことになるのではないでしょうか。

 

4.おわりに

対面の圧がある人は仕掛けの中でも「自分が死ににくい仕掛けの回数」が非常に多いと感じます。死んでしまっては回数も減るので納得です。

 

記事を読んで頂いた方、遊んでくれてる方、いつも本当にありがとうございます。

次回があればまた読んで頂けると嬉しいです。

対面とは何か② 相手は人間である(読み、駆け引き、注意)

 こんにちは、leftです。

本記事は以下の記事の続きです。読んでいなくても意味は通りますが、読んでいるとこの記事のコンセプトがさらにわかりやすくなると思います。

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 対象読者

対面に苦手意識がある人

知識を整理したい人

 

  

0. はじめに

 前回の記事では、武器相性を判断する際にどのような要素があるかということについて書きました。

しかし、実際の対面は武器の相性だけでは決まりません。エイムだけでも決まりません。相手が人間だからこそ起こる対戦ゲームならではの要素があります。

 

この記事では、それらの要素について分解して整理することを目的とします。 

1. 読み

1.1 読みとは何か

 対戦ゲームで「相手の動きを読む」ことは重要です。スプラトゥーンの対面においては、相手の動きを読むことで武器的・人数的に不利な対面に勝てることがあります。

また、相性有利な相手にもさらに有利を拡大して戦う(=駆け引きをする)ことが可能になります。

 

では、読みとはなんでしょうか。どのように行われるものでしょうか。

普通にプレイしていれば、自分の視点から「自分が強いと思う行動」をしたくなりますが、一度相手の視点に立ってみましょう。

例えば、あなたが相手と対面していて自分は無傷、敵にあと1発弾を当てれば倒せるという時。敵が逃げたら追いますよね。

このように対面している最中に「逃げたら追われて倒される」と予測する能力が読みです。

 

私は「ゲーム中に盤面(立場)をひっくり返して、相手の動きを予測する能力」を読みの力だと考えます。

 

1,2 どうやって読むか

読みの材料としては、多くは前記事で述べた武器相性が主に挙げられます。

 

例えば、キルタイムの長い長射程武器(ジェットスイーパーなど)と、キルタイムは非常に短いものの射程が短いスパッタリーの対面を考えます。

キルタイムで有利が取れているスパッタリーは、相手に弾が届く距離なら有利を生かすために詰めてくると予想できます。

 

相手の武器のどの有利を活かされたら負けるか?つまり、自分が相手の武器を持っていた場合にどうやって自分の武器に勝つか?を考えることで相手の行動を予測することができます。

しかし、盤面をひっくり返しても相手のやりたい動きがわからない、自分がどうされると負けるかわからない場合は相手の動きを読むことができません。 

この場合は自分がその武器を持ってみたり、相手にされて負けてしまったことをメモしたり、上手い人のプレイを見るなどして攻めの引き出しを増やすという作業が必要になります。

 

 

この記事は対面に絞った読みについてですが、実際は皆これだけでなくカウント状況、塗り状況、敵味方の生存状況やポジション取りなど様々な要素で行動を決めているはずです。

対面だけでなく「ここでエリアを塗らないとあっちの負けだから、絶対に相手はエリアを塗りに来るはず」と盤面をひっくり返して見ることが「相手の動きを読む」ことだと思います。

2. 駆け引き

実戦では読みを入れた上で、自分がどのように有利を取るかが勝敗のカギです。

読みは駆け引きのための材料で、駆け引きによって武器の相性不利を覆すことも可能です。

 

2.1 ボムの重要性

対面においてスプラッシュボムなどのサブウェポンは駆け引きにおいて欠かせない存在です。(ビーコンを除く)

その強さはなんといっても「メインと同時に作用させられる」ということに尽きます。

メインを撃てる場所は1か所しかありませんから、メインだけではどう頑張っても同時に一か所にしか影響を及ぼせません。

しかし、サブを使うことで同時に2か所に影響を及ぼすことができます。メインとサブで挟み撃ちにしたり、メインと影響させる場所をかぶらせてキルタイムを短縮することもできます。

以下ではメイン・サブを使った攻撃のパターンについて、前記事の要素と被らせながら見ていきます

要素を理解したらぜひ自分なりの攻撃パターンを見つけて試してみてください。

 

2.2 射程差を埋める

基本的には射程は長い方が有利です。相手の弾が届かない場所から一方的に相手を殴れるのですから、負けようがありません。

 

しかし、これを埋める方法の一つにサブの使い方があります。

サブがスプラッシュボムであるスプラシューターコラボ(以下スシコラ)を例にとってみます。

スシコラはサブの射程よりメインの射程の方が短い武器です。

 

以下は対ジェットスイーパーに対する動きの例の一つです。

①相手の奥にボムを投げる

②手前を撃つ

 これだけのことですが、実践で使うと相手に以下の選択肢を迫っています。

 

①相手の奥にボムを投げる

→ボムが近距離で爆発すると即死なので相手はこれを避けるか、より強い手を出す必要がある(読み)

 

②手前を撃つ

→①で相手の行動を読めたので、これを有利に使いたい。(駆け引き) 

 

・相手がボムを前に避けた場合

  相手が自分に近付いてくれればメインが当たるのでキル可能。なので手前を撃っておく。

・相手がボムを後ろに避けた場合

  相手が避ける動作を行っている間に自分のインクが前に残る(≒前線が若干上がる)

・相手がボムを左右どちらかに避けた場合

  ①②だけだと左右どちらに避けるかは読めない。

 

ということで、避けた場合は前に来てくれれば最高、後ろでもやや得、左右は損も得もない(射程負けしている分損かな?)

という結論が出るので次は「じゃあ損をする左右の選択肢を潰す方法を考えよう」となります。具体的な方法としては「左右に避けられない一本道でこれをやろう」という感じに方法に落とし込めます。

 

 

このボムの駆け引きは初歩的ですがほかの武器や場面においてもかなり応用が効きます。

今回は前後の制約をかける駆け引きでしたが、前後に逃げ場がない場所で左にボムを置けば相手の動きを右側のみに制限するような左右の駆け引きも可能です。

ハコフグのエリア奥のコンテナで左側にボムを投げて右側に置き撃ち、など) 

 

また、相手が避ける以外に「より強い手を出す」という可能性もあります。例えばSPで切り返してくるとか。

武器相性的に絶対不利だったり、相手の編成の要となる武器を落としたいという場合は相打ちを狙ってくる可能性もあります。何をしてくるか読む能力≒ゲームの理解度であると考えます。

  

2.3 キルタイムの短縮

私が使っているバケツは曲射や薙ぎ払いのような範囲攻撃が可能な代わりに、キルタイムが遅いのが特徴です。

キルタイムが遅いということは、射程が同じならただ真っすぐ撃っているだけで負けてしまうということです。相手が真っすぐ突っ込んできたとしても無策だと負けてしまいます。

(高台上に曲射で圧をかけていても、数発外したところでスッと降りてこられてキルタイム負けが本当に多い)

 

ということで「懐に潜り込んでくる」ことを読めていれば以下のような方法でキルタイムの短縮が図れます。(バケットスロッシャーソーダの場合)

・詰めてくるタイミングで手前にボムを置いておく(相手がボム踏めばこちらの勝ち)

・詰めてくるタイミングでボム+メインを置いておく(爆風+メインで倒し切れる)

・詰めてくるタイミングで手前にメインを1発置いておく(先に1発あてておけばこちらが有利、インク節約できる)

これで負け筋の消去が行えます。まずは負け筋の消去から動くのが安全です。次に自分が有利を取っている要素で勝ちに行きましょう(バケツなら壁裏に追い込んで曲射で倒すとか)。

なお、ボムを使うとインクがなくなって負け筋ということもあるので、インク管理も重要です。

  

2.4 エイムずらしと足場確保

 対面中は動きましょう。かつての私は棒立ちのままインクを出していましたが、これでは相手の格好の的です。

試しうち場のバルーンに弾は当てやすいですが、動いている敵には当てにくいですよね?

 

慣れないうちは単に横歩きだけでも違います。そのうちイカ移動→射撃だったり、ジャンプ撃ちを混ぜてみたり。適当でも全然かまいません。

 

一度実際の対面でやってみると相手も弾を外してくれるので「相手も人間だからエイムを合わせるのは大変なんだな」と実感できると思います。

自分も当てにくくなるのは確かですが、動いていれば相手に確定数分当てられる前に先にこちらが先に100ダメージ叩き込める確率は大幅に上がります。

 また、対面中に動いてエイムをずらすためには足元の塗りが必要です。事前にメインで塗ったり、ボムやスプリンクラーでの足場確保も忘れずに。

 

逆にエイムをずらしてくる相手に対しては「弾を当てやすい方向・タイミングで撃つ」というのも重要です。左右にイカ移動している敵に当てるのは難しいですが、真っすぐ突っ込んでくる相手や硬直中のブラスターにあてるのは簡単ですよね。

具体的には相手のイカ移動が自分に対して真っすぐになるようなところに位置取ったり、ブラスター種はわざと隙を見せて撃たせて硬直を狙う、などが挙げられます。

 

上手い人ほど「当てやすく簡単に勝てる対面」の試行回数が多いように思います。(「簡単にできること」の引き出しが多いとも言えますが)

相手は人間ですが自分も人間です。相手がミスをしやすく自分がミスをしにくい対面を挑むことは勝率アップに繋がります。

 3. 注意

どんなに強い人でも敵の潜伏に気付いていなければ後ろから撃たれてやられるように、意識が向いていない方からの攻撃は効果的です。

3.1 パターン化の重要性

人間が一度に考えられることの量には限界があります。ゲームスピードの速いスプラトゥーンではなおさらです。

対面で駆け引きを使ってみよう、と思った場合に「とりあえずボムとメインで挟み撃ちをすることだけ考える」のようにパターン化しておくと試しやすいです。

ちなみに最初は「ボムとメインの挟み撃ち」から試してみるのがおすすめです。 

 

対面中の脳のリソースについては以下の記事でも言及しています。

asariasaru.hatenadiary.jp

 

3.2 相手の注意資源を食いつぶせ

先ほど述べたように、人間が同時に注意を払うことができる物事の量には限界があります。

これを逆手に取ると対面の際に「相手の考えることを増やして処理落ちさせる」という戦法が可能になります。

 

例えば、ボムを投げてから相手に突っ込むと相手は「ボムの回避+こちらとの対面」のように2つの処理を実行しなくてはならないため、どちらかだけをやる時よりパフォーマンスが落ちやすいです。

人間の視覚には目立つものや動くものに注意が引かれる特性があるため、ボムの爆風(特に炭酸)や弾が飛び交う混戦時は視界の悪さも相まってこちらに対応しきれない確率が上がります。

 

予め相手の足場を奪っておいて(足場確保も相手のタスクに入れる)、誰かが投げたボムの爆風に紛れて突っ込む、とかやると相手はかなり注意資源を奪われて対応しきれなくなりやすいです。

ボムの爆風で目くらまししながら距離を詰める、なども同じ理屈で有効です。

慣れてない人は「あ、今あの敵余裕なさそう」と思ったら是非適当でもいいので突っ込んでみてください。

 

また、自分でない敵を見ている(注意が他に向いている)時もチャンスです。

味方の誰かがヘイト(注意)を引き受けてくれているので、相手が注意を払っていない方向から一方的に撃てる可能性が高いです。

なお、潜伏で注意が向いていない敵ばかりを狙うと味方にヘイトが溜まりすぎてきつくなるので潜伏のし過ぎには気をつけましょう。

3.3 相手の読みを外す

ある程度までは紹介した読みや駆け引きのパターンを有効に使えば勝てるのですが、相手が強くなると話は別です。いかに相手の読みを外すかも戦法の一つになります。

 

武器相性的に距離を取ってくると読んで相手との距離を詰めたら、それを読まれて逆に詰めてこられて背後を取られて負ける。

キャンプをめくりに背後に回ったらそれを読まれてて背後から1確もらって負け。

後衛武器がこっちに注意していないと思って近付いたら、見てないふりされてて負け。

このように相手にこちらの動きを完全に読まれて負けることが増えていきます。

読み負けるととても悔しいですが、これくらい読み合いができるようになると自分で何を考えれば良いかわかるようになるので、対面がとても楽しくなります

4. 終わりに

対面というのは向き不向きが非常にハッキリしていると思います。

エイム力・キャラコンの良さなど、自然に自分の強みを活かして勝てている人は成功体験が積めてよいサイクルに入れるのですが、向いていない人からすると何を意識したらいいのか…?どうせ負けるし…と路頭に迷いやすい。

私は「結局エイムが全てじゃないか!!」と1万回路頭に迷いましたが、フレンドさんに読みや駆け引きを教えてもらったり、遊ぶ中で目の当たりにしてボコられ続けた結果、このようにまとめることができました。本当にありがとうございます。

  

対面が苦手で腕前が伸び悩む人、もっと対面が上手くなりたい人に届くように願っています。

読んで頂きありがとうございました。

対面とは何か① 対面を構成する要素を考える(武器相性)

こんにちは、leftです。

突然ですが、私はスプラトゥーンにおいて対面(撃ち合い)がこの上なく苦手です。

同じ腕前の人と対面能力を比較するとかなり下の方にいると思います。

 

そんな私が最近バケットスロッシャーソーダという対面しか仕事のないような武器を持っていて、ようやく少しだけ形になってきたので文章にします。前後編で2記事にする予定です。

 

対象読者

対面に苦手意識がある人

知識の整理をしたい人

 

 

 

0. 対面が強い人は感覚派?

対面が強い人に「どうやってそんな対面うまくなったの?」と聞くと「なんとなく」と返ってきます。めちゃくちゃ強い人に限ってそういうこと言います。(偏見)

 

そういう人は対面を繰り返す中で、無意識の中(ある程度は意識下)で行った対面に関する試行錯誤を行っています。

たとえば、「さっきあの場所でプライムに撃ち負けたから、次は段差を利用してこの場所で戦おう」というように。

 

しかし、対面がとても苦手な人(自分)は違います。対面に負けても何がダメだったかわかりません。負けた...何を工夫すれば...??相手を撃ったら撃たれて死ぬけど...?となります。

対戦ゲームの経験(特にシューティング)がなければ猶更ではないでしょうか。

 

そんな私が対面を構成する要素を考察します。

対面が苦手であればあるほど参考にして頂けると思います。

※対面超初心者→初級者以上を目指します

 

 

しかし、この記事では「対面に勝つ方法」についての記述はありません。

ある対面に勝ち負けがついた時、「なぜその結果になったのか」がわかる記事にしたいと思って書いています。

なぜ負けたかわかった後にどのように勝つかは読者の方にお任せしたいと思います。

 

1,射程差

まずはわかりやすいところから。

極端な例だとスプラシューターはジェットスイーパーに平地で真正面から対面しに行っても絶対勝てません。相手の方が射程が長いためです。

(勝てない武器がいるときは試しうちやWikiで射程を確認しましょう)

 

この場合スプラシューターにとって射程差は大きなマイナスの要素です。

やりたいのはプラスを積み重ねて対面に勝つことですから、ほかの要素でプラスを取りに行く必要があります。

 

2,キルタイム

次はキルタイムを考えます。イカの体力100を0にするのにかかる時間のことですね。

当然向かい合って「せーの」で弾を撃ち始めたらキルタイムの短い方が勝ちます。

先ほどの例だとスプラシューターの方が連射力が高く確定数が少ないので、キルタイムという要素ではジェットスイーパーに有利を取れています。

 

一方、チャージ時間が必要だが連射の速いスピナー種、弾がぶれやすく距離が空くと一気にキルタイムが伸びてしまうわかばシューターなど武器によって性質は違います。

 

3,エイム力

自分の照準(レティクル)を相手に合わせる能力のことです。

相手に照準を合わせるのに必要な時間が短くなるため対面に勝ちやすくなります。

 

これは武器に依存せず、プレイヤー固有のものとなります。

しかし、武器によってエイム力が対面に作用しやすい武器としにくい武器があります。

例:弾がぶれないチャージャー種は対面の際エイムが重要だが、弾が散らばるわかばシューターはエイムの正確さは結果に影響しづらい

 

また、エイムには以下の2種類があると考えます。どちらが重要かは持っている武器種で異なるでしょう。

 3,1 瞬間エイム

チャージャーのようにある一点に一瞬だけ照準を合わせる能力です。

チャージャーやブラスター種で重宝されます。

 

3,2 追いエイム

イカ状態で泳ぐイカをシューターで倒そうとしたとき、同じ場所を撃っていても倒すことはできません。

照準を動かして敵に照準を合わせ続けなければなりません。弾速の遅い武器では移動を先読みしてやや前に置いておく必要もあります。

 

こちらはエイムと名前がついてはいますが、実際は「こっちに動くだろうな~」と想像する力(相手の動きを読む力)が何より重要です。初めは試し打ち場の左側の動くバルーンで練習してみましょう。

動く敵にエイムを合わせる力と相手の動きを読む力は別なので、追いエイムを鍛えるには二つの力を伸ばす必要があります

4,塗り

このゲーム特有の要素として「塗り」があります。自インクがなければ移動は遅く、敵インクを踏めば自由に動けなくなってしまいます。この記事では対面のために必要な塗りのみに注目します。

 「相手より塗りを作りやすい」ということは「自分はインクに足を取られにくく早く動けて、相手はインクに足を取られやすくなり狙いやすくなる」と言い換えられます。

 

シューター種は塗りを作りやすいですし、スピナー種は足元を塗るのにもチャージが必要なので塗りを作るのはやや大変です。

また、同じ武器種でもスプラシューターは1発の弾が落とすインクが大きい(=たくさん塗れる)ですが、ジェットスイーパーはこれが小さく違いがあります。

例えば、スプラシューターはジェットスイーパーに対して塗りという面では有利に立っています。

 

5,機動力

さらに、このゲームでは武器種ごとに「重量」が決まっており、軽量級、中量級、重量級と区別されています。

重量によってイカ移動のスピードが違い、軽いほど早くなります。

スプラシューターは軽量級、ジェットスイーパーは中量級ですからこれに関してもスプラシューターが有利です。(有志によるSplatoon2 wiki(https://wikiwiki.jp/splatoon2mix/) などを参照)

 

6,地形差

このゲームでは、壁の裏側や段差の上や下への攻撃(曲射)が得意な武器があります。

スロッシャー種、ブラスター種が代表的です。

 

スロッシャー種は曲射ができる代わりにキルタイムが遅いので、地形を利用することを意識して戦わないとキルタイムで負けやすくなります。

逆にあちらの弾は当たらない(斜線が通らない)けれども、自分の弾を当てられる有利場所を選んで戦ったり前進したりすれば、ガシガシ相手の陣地を奪い取れます。(ステージごとに探してみましょう)

また、段差下に潜伏している敵のクリアリングが容易なことも特徴です。

 

ということは、曲射が得意な武器を相手にしたり射程差がある場合は地形によって対面の有利不利が変わることを意識する必要があります。

 

例えば自分がシューター種など弾が真っすぐ飛ぶ(段差下に攻撃できない)武器を持っている場合は、スロッシャーやブラスターに段差下のような有利な地形に入られた時はこちらの不利を意識する必要があります。

 

また、一般的にシューティングゲームでは上にいる側が弾を当てやすく有利とされています。

ですから、積極的に上を取りに行く行動も強い行動の一つです。(曲射が得意な武器が相手の場合はこの限りではありません)

7. 結局どっちが有利なの? 

ここまであげた要素を見ていくと、ずっと例に挙げていたスプラシューターとジェットスイーパーでは1のみジェットスイーパーが有利、2,4,5ではスプラシューターが有利となります。(3はプレイヤー依存, 6は場所による)

こんなに有利が積み重なっているんだからスプラシューターが勝つんじゃないの?と思いますが、これらの要素の重みは等しくありません。

 

ジェットスイーパー側は射線の通りやすい開けた地形で戦う(射程を活かすために有利な地形を利用)などして射程を押し付けるのが勝ち筋ですし、一方スプラシューター側はそれを活かされないように(機動力を活かして接近してキル速で押し切る等)戦うのが勝ち筋です。

 

また、実際の対面の結果は武器相性の要素だけで決まるわけではありません。

各要素の重みや、全体の値を増減させる別の要素があります

これらについて次の記事で紹介したいと思います。

 

 

ここまで読んで頂きありがとうございました。良ければ以下の記事もよろしくお願いします。

 

asariasaru.hatenadiary.jp

→本記事で触れた各要素について、人間同士の勝負であることを利用して差を埋めたり有利を拡大できる要素に触れます。

「敵にピントが合わない」=「試合中の頭のリソース不足」かもしれない

こんにちは、leftです。

「対面中に敵に目のピントが合わない」ため、敵に弾が当たらないという問題に悩まされ続けて約2年が経過しました。

でも今朝シャワー浴びてたら原因に気付いてしまったので書き残します。

 

対象読者

試し打ち場だと弾が当たるけど対面中には当たらない人

暇な人

 

 

1. そもそも「敵に目のピントが合わない」とは

 ピントが合わないと物がぼやけて見えます。

合わない眼鏡をかけた時と同じで、物があるのはなんとなくわかるんだけど、どこにあるか正確にわからない、という状態になります。

 

ですから、「敵にピントが合わない」という状態は「敵は目の前にいるのはわかるんだけど、きちんと敵に焦点が合っていないから弾を撃っても(何発か)外してしまう

という状態です。ぼんやりはわかっているので、長く撃っていればそのうち倒せます。

 

しかし、短い時間で勝敗が決まる対面において弾を外すこと=死であることは多いです。また、味方にカバーを入れる場合にも、弾を外さなければ味方が死ななかったということはよくあります。

 

ですから、「敵にピントが合わない」ということは大問題です。

 

2. ピント合わせはリソースを消費する

ここまで読んで、「いやいや、敵をちゃんと見ればいいだけでしょ?w簡単じゃん」と思った方。それは違います。

 

特に対面中に「敵をちゃんと見る」ということは大変です

なぜなら対面を開始して終了するまで、以下の段階を踏むからです。

 

①敵を探す(眼で見る)

②対面していいか判断する(カウントや塗り、人数状況など様々な要素を考える)

③対面の下準備を考える(ボム誘導や足場確保、駆け引きなど)

④対面を始め、キャラクターを動かす。(実際に行動に移すため手を動かす)

⑤敵を見て、弾を当てる。(眼で見て、更に思った通りにエイムする手の動きが必要)

 

(腕前帯によっては段階を飛ばしている方もいると思います)

 

①⑤では眼、④⑤では手、②③では頭を使います。

さらに眼から入ってきた情報の処理と、手への信号送信は頭がやるのですから頭は非常に忙しい。

 

また、①⑤で眼を使う際もジャイロや自分のキャラクター操作で画面が揺れるため、きちんと敵を見続けることは頭にとって簡単ではありません。

 

そこに相手の動きが加わればさらに大変です。

キャッチボールでボールを見続けることを考えた場合、眼だけを使ってボールにピントを合わせ続けることが非常に大変なことは想像できると思います。

(逆にボールの動きが予想できればとても簡単になる)

 

試しうちでは敵に弾が当たるのに敵には当たらない…というのは自然なことで、①~③にリソースを使っておらず⑤に没頭できるためです。

かといって試しうちに意味がないかと言えば、④⑤の反復練習ができるのでそんなことはないと思います。

 

3. リソース不足の解消方法

私が「敵にピントが合ってないから敵に弾が当たらない」と気付き、初めにやったのは「敵を注視することを意識する」ことでした。

しかし、この方法は間違っていました。ただでさえ頭のリソースが足りないのに、より視覚に割くリソースを大きくしても⑤以外の別の段階がおざなりになるだけです。

 

3.1 相手の動きを読む

上でキャッチボールの例を出しましたが、ボールの動きさえ予測できてしまえばピントを合わせるのは簡単です。

これと同じように敵の動きが読めれば相手にピントを合わせやすくなります。

 

じゃあどうすれば読めるようになるかというと、やはり対面を繰り返して慣れていくしかないのだと思います。

(読みの入れ方については現在執筆中ですが、完成するかどうかはわかりません)

 

3.2 パターン化

行動を判断するには多くのリソースが必要です。

しかし、事前に「条件A,B,Cがあった時、重要なのは大体Aだからとりあえずこの行動をする」と決めた場合は大きくリソースを節約できます。

 

例えば、人数有利になった時に何をするか決めることを考えた場合に

「こっちが人数有利になった時は、大体攻め時なので他の状況はとりあえず無視して前に出る」

試合前に考えて決めておく方が

「人数有利になった時、残りが潜伏しているかもしれないから前に出るかどうかは状況を見て決める」

とするより判断にかかるリソースが少なくて済む、ということです。

(もちろんリソースが足りれば潜伏に注意するに越したことはありません)

 

3.3 体調を整える

必要なリソースを減らすだけが解消方法ではありません。全体のリソースを増やすこともできます。

私たちは人間ですから、日によって体調が違います。当然寝不足や風邪の時は頭は働きません。

なるべく規則正しい生活をして、食事と睡眠をきちんと取ることも方法の一つです。

 

3.4 休憩をとる

人間の集中力には限界があり、続けて頭を使っていたらパフォーマンスが落ちます。

上手くいかないなと思ったら画面から離れて、体を動かしたり別のことをしたりして休憩を取りましょう

 

集中力の持続時間に関しては様々な研究がされています。気になる方は調べてみてくださいね。

私の体感だと2~3試合しか最高の状態は維持できない気がしています。(個人の感想です)

 

4.おわりに

友人のうち一人と「敵にピントが合わない」という感覚を共有できたことがあります。これを乗り越えた彼曰く「しばらく戦犯したけど、敵だけ見ながらやってるとそのうち敵に一瞬ピントが合うようになる」と言っていました。

 

今思うと「繰り返し対面を行い、(無意識下で)どこかの段階で必要なリソースが減って、ピント合わせに必要なリソースを確保できた」のではないでしょうか。

もともと立ち回りより対面が得意な人なので、②の段階で私よりリソースを使わなかったり、③はもうリソースをほぼ使わなくてもできていたのかもしれません。

 

私は対面が非常に苦手で立ち回りに頭を使っていたので、②にそもそもリソースを多く割く傾向にあります。

更に慣れない対面をしているので③④にかかるリソースも非常に多く、⑤にまで行き渡っていないのだろうと考えられます。

ということで今後は「注視する」というメモを繰り返し見るのではなく、③④に必要なリソースをここまでで上げた方法で節約していこうと思います。まずは対面して読みの精度上げからやろうかな。

 

もっとさらっと書くつもりでしたが長くなってしまいました。

ここまで読んで頂いた方はありがとうございました、次回があれば読んで頂ければ嬉しいです。

 

なぜ「スプラトゥーンが上手くなれない」のか

こんにちは、leftです。

前回のアサリ記事からかなり間が空き、内容もアサリ関連ではないのですが最近どうしても書きたいことがあったので現れてみました。

 

対象読者

・「上手くなりたいのに上手くなれない」人

 

 

1. 上手くなければ楽しめない?

 発売から早くも1年8ヶ月ほど経とうとしているスプラトゥーン2。皆さんは楽しめていますか?

ガチマッチでウデマエをあげたり、リーグマッチやプライベートマッチで友達と遊んだり、はたまたサーモンランを極めてみたり。様々な楽しみ方があるのがこのゲームのいいところだと思います。

 

 しかし、発売からの時間が流れプレイ時間が増える中で純粋にこのゲームを楽しめなくなっている人もいるのではないでしょうか。

というのも、このゲームは基本的には「PvP(対人戦)のTPSゲーム」です(サーモンラン除く)。画面の向こうには自分以外の他人がいて、キルしたりされたりしながら1試合ごとに勝敗がつきます。

 

 ほとんどの人は「負けたら悔しい」ですから、「勝ちたい、上手くなりたい」と思うのは当然のことです。また、長い時間をかけているのに全然ウデマエが上がらない…と周りと比較して、楽しむためのゲームで苦しい思いをしている人は多くいるのではないでしょうか? 

2.スプラトゥーンは簡単に上手くなれない

 ですが、ここで問題となるのは「スプラトゥーンは対人ゲームである」ということです。

多くの場合、「上手くなった」と実感するのはウデマエが上がった時、リーグマッチでパワーを更新した時、また大会で良い成績を残せた時などではないでしょうか。

客観的に見て結果が出ているため、このような時に上達を実感するのは当たり前です。しかし、このような結果を簡単に出せないことには理由があります。

 

 その理由としては「スプラトゥーンは対人ゲームであること」が挙げられます。

対戦相手がCPUの場合は敵の強さは一定ですが、対人ゲームの場合は違います。アップデートと共に新しい要素が追加されたり、強いブキが弱くなったり。はたまた自分の使っているブキが苦手とするブキと多くマッチングするようになったりします。

ブキやスペシャルなどの要素について試行錯誤をするプレイヤーがいて、その知識が共有されそもそも「知らない」ことで不利に陥ってしまう場合もあります。

 

CPUが相手であるゲームと比べて、対人ゲームであるスプラトゥーン目に見える結果を出すことが難しいのです。

 

 

3. すぐにウデマエは上がらない

 突然ですが、私が以前ツイッターに上げたこの画像をご覧ください。

 

 

これは自分が「よくないところを見つけて練習して、ある程度成果が出ている実感があるのにウデマエが上がらない………」と落ち込んでいるときに書いた図です。

 

この青色の期間はトレーニングなら「プラトー」と呼ばれていますし、勉強ならこの形自体が「学習曲線」のように名前がついているように、練習時間と成果が比例しないことは一般的にも言われています。

(正しくは横軸は「練習量」なので厳密には異なります)

 

この結果が出ず停滞する期間は一般的に訪れる期間です。もしなかなか結果が出ないという期間があったとしても、あなたがスプラトゥーンを上手くなれない理由にはなりません。

4.  色々な「上手さ」

4.1 対面力?立ち回り?アシスト?

 では、結果を出すことができる「スプラトゥーンの上手い人」はどのような人でしょうか?

無理な状況でもキルが取れる人?それとも試合に勝てるタイミングで効果的にスペシャルを吐く人?味方にアシストを入れるのが上手い人でしょうか。人によって思い浮かべる要素は様々だと思います。

つまり、「上手い」というのは色んな要素を指して使われるのです。

 

4.2 「上手さ」が比較しづらい

 さらにこの「上手さ」について難しいのは、その人がどれくらい上手いかを測る客観的な指標がないということです。

ウデマエはその人のスプラトゥーンの上手さの客観的な指標の一つではあります。しかし、それだけで上手さの全てを測ることはできません。

例えば、Xパワーが高い人が対抗戦のようなチーム戦で必ず活躍できるというわけではないということです。(もちろん高い人が活躍できる傾向にはありますが)

 

結果として、相手がどれだけ上手かったかは自分の感覚で推し量ることしかできなくなります。そのため自分の上手さについても客観的な判断が難しいのです。

4.3総合力は同じでも内訳は異なる

ここまで漠然と「上手い」という表現を使っていましたが、感覚として「上手い人」という人はいますよね。

そのような人はどのような人かというと、「総合力が高い人」であると私は考えます。

例えば対面力と状況を判断して動く力、視野の広さはどれも異なる能力です。

それらの能力を足したものがスプラトゥーンの上手さであり、総合力です。

 

以下の図は「同じくらいスプラトゥーンが上手いA,B,Cさん」の総合力を表した図です。

f:id:hidalimigi:20190509015816p:plain

棒の高さが総合力で、それぞれの色の高さがどの能力がどれくらいあるかと言うことを表しています。

(挙げた能力の種類や名称は、私が説明のために個人的につけたもので深い意味はありません。)

 

 皆さんのフレンドにも「この人はウデマエが高いけど、そこまで対面が強い感じしないな...?」という方がいるのではないでしょうか。そのような人は上記のBさんのようにそれ以外の能力が高いと考えられます。

このように、同じくらいスプラトゥーンが上手い人でも何が得意かが異なることはよくあることです。

 

また、「対面を練習していたら状況判断力が悪くなった」というように、両立するのが難しかったり、練習中はどちらの能力も落ちてしまうというのはよくあることです。 

 

  総合力に目を向けず一つの能力だけに注目して「自分はスプラトゥーンが下手だ」と落ち込んだり結論付けたりするのはもったいないと思いませんか?

5. 目に見えるまで誤魔化すのも技術のうち

 ここまで「総合力が同じでも内訳が違う」「ウデマエは階段状に上がる」と言ったのですが、それだけでは問題は解決しません。

ここまで読んで「じゃあ上手くなるためにはどうすればいいの?楽しみたいし上手くなりたいんだよ!」という方もいるのではないでしょうか。

 

  そこで私のオススメする方法は「誤魔化しながら結果が出るまで練習し続けることです

結果が出ない練習ほど辛いものはありません。しかし、それを続けることも上手くなる技術の一つです。

以下ではスプラトゥーンで使えそうな方法を挙げてみました。

5.1 今、自分は何を練習しているか具体的にする 

あなたが「上手くなれない...」と落ち込んだ時一度落ち着いて何の力がどれだけ足りていないのか考えてみることをオススメします。

 

対面で負けているからいけないのか、そもそもそこで対面してはいけないのか?(=状況判断力が足りてないのか?)などですね。

そこで対面を全部勝つ方針にするのか、意味のある対面しかしない方針で行くのかはあなた次第です。

しかし、どの能力を伸ばすか意識すればウデマエが上がらなくても「伸ばそうと思った能力が伸びている」ことがわかり、モチベーションの維持に繋がります。 

5.2 フレンドと遊ぶ

 もう一つオススメしたい方法は、フレンドさんと遊ぶことです。

 

味方も相手もいつも異なるガチマッチと違って、フレンドさんと遊んでいればお互いに成長を確認し合うことができます。自分以外の誰かから客観的に評価されることはモチベーションを得る方法の一つです。

自分より上手い人がいれば自分にない視点からアドバイスをもらえるのも利点の一つですね。

また、きちんと練習していれば結果が出ずとも現在までの過程を見ていてくれる人もいるはずです。(自分が他の人に誠実な対応をしていることが前提となりますが)

これによって結果が出る前に心が折れることを防ぎやすくなります。

※自分が助かったと思ったらきちんとお礼を言ったりお返ししましょう!

 

そして、この方法を勧めるもう一つの理由は、スプラトゥーンをやる目的を「フレンドと楽しむ」ことにすり替えることができるためです。

上達のために必要なことを意識しながら集中してプレイすることは重要ですが、あなたのモチベーションより大事なものはありません。

 

 

6. 豊かなスプラトゥーン生活を

 この記事の目的の一つは上手くなれなくてスプラトゥーンが楽しめなくなった人が、また何かの方法で楽しくスプラトゥーンを遊べるようになって欲しいということです。

ウデマエに縛られないことも、上手くなってウデマエを上げることもあなたのスプラトゥーン生活を豊かにする方法の一つです。

この記事を読んでくれた人が少しでもスプラトゥーンを楽しめるようになれば嬉しいです。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。