こんにちは、leftです。
本記事は以下の記事の続きです。読んでいなくても意味は通りますが、読んでいるとこの記事のコンセプトがさらにわかりやすくなると思います。
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対象読者
対面に苦手意識がある人
知識を整理したい人
0. はじめに
前回の記事では、武器相性を判断する際にどのような要素があるかということについて書きました。
しかし、実際の対面は武器の相性だけでは決まりません。エイムだけでも決まりません。相手が人間だからこそ起こる対戦ゲームならではの要素があります。
この記事では、それらの要素について分解して整理することを目的とします。
1. 読み
1.1 読みとは何か
対戦ゲームで「相手の動きを読む」ことは重要です。スプラトゥーンの対面においては、相手の動きを読むことで武器的・人数的に不利な対面に勝てることがあります。
また、相性有利な相手にもさらに有利を拡大して戦う(=駆け引きをする)ことが可能になります。
では、読みとはなんでしょうか。どのように行われるものでしょうか。
普通にプレイしていれば、自分の視点から「自分が強いと思う行動」をしたくなりますが、一度相手の視点に立ってみましょう。
例えば、あなたが相手と対面していて自分は無傷、敵にあと1発弾を当てれば倒せるという時。敵が逃げたら追いますよね。
このように対面している最中に「逃げたら追われて倒される」と予測する能力が読みです。
私は「ゲーム中に盤面(立場)をひっくり返して、相手の動きを予測する能力」を読みの力だと考えます。
1,2 どうやって読むか
読みの材料としては、多くは前記事で述べた武器相性が主に挙げられます。
例えば、キルタイムの長い長射程武器(ジェットスイーパーなど)と、キルタイムは非常に短いものの射程が短いスパッタリーの対面を考えます。
キルタイムで有利が取れているスパッタリーは、相手に弾が届く距離なら有利を生かすために詰めてくると予想できます。
相手の武器のどの有利を活かされたら負けるか?つまり、自分が相手の武器を持っていた場合にどうやって自分の武器に勝つか?を考えることで相手の行動を予測することができます。
しかし、盤面をひっくり返しても相手のやりたい動きがわからない、自分がどうされると負けるかわからない場合は相手の動きを読むことができません。
この場合は自分がその武器を持ってみたり、相手にされて負けてしまったことをメモしたり、上手い人のプレイを見るなどして攻めの引き出しを増やすという作業が必要になります。
この記事は対面に絞った読みについてですが、実際は皆これだけでなくカウント状況、塗り状況、敵味方の生存状況やポジション取りなど様々な要素で行動を決めているはずです。
対面だけでなく「ここでエリアを塗らないとあっちの負けだから、絶対に相手はエリアを塗りに来るはず」と盤面をひっくり返して見ることが「相手の動きを読む」ことだと思います。
2. 駆け引き
実戦では読みを入れた上で、自分がどのように有利を取るかが勝敗のカギです。
読みは駆け引きのための材料で、駆け引きによって武器の相性不利を覆すことも可能です。
2.1 ボムの重要性
対面においてスプラッシュボムなどのサブウェポンは駆け引きにおいて欠かせない存在です。(ビーコンを除く)
その強さはなんといっても「メインと同時に作用させられる」ということに尽きます。
メインを撃てる場所は1か所しかありませんから、メインだけではどう頑張っても同時に一か所にしか影響を及ぼせません。
しかし、サブを使うことで同時に2か所に影響を及ぼすことができます。メインとサブで挟み撃ちにしたり、メインと影響させる場所をかぶらせてキルタイムを短縮することもできます。
以下ではメイン・サブを使った攻撃のパターンについて、前記事の要素と被らせながら見ていきます。
要素を理解したらぜひ自分なりの攻撃パターンを見つけて試してみてください。
2.2 射程差を埋める
基本的には射程は長い方が有利です。相手の弾が届かない場所から一方的に相手を殴れるのですから、負けようがありません。
しかし、これを埋める方法の一つにサブの使い方があります。
サブがスプラッシュボムであるスプラシューターコラボ(以下スシコラ)を例にとってみます。
スシコラはサブの射程よりメインの射程の方が短い武器です。
以下は対ジェットスイーパーに対する動きの例の一つです。
①相手の奥にボムを投げる
②手前を撃つ
これだけのことですが、実践で使うと相手に以下の選択肢を迫っています。
①相手の奥にボムを投げる
→ボムが近距離で爆発すると即死なので相手はこれを避けるか、より強い手を出す必要がある(読み)
②手前を撃つ
→①で相手の行動を読めたので、これを有利に使いたい。(駆け引き)
・相手がボムを前に避けた場合
相手が自分に近付いてくれればメインが当たるのでキル可能。なので手前を撃っておく。
・相手がボムを後ろに避けた場合
相手が避ける動作を行っている間に自分のインクが前に残る(≒前線が若干上がる)
・相手がボムを左右どちらかに避けた場合
①②だけだと左右どちらに避けるかは読めない。
ということで、避けた場合は前に来てくれれば最高、後ろでもやや得、左右は損も得もない(射程負けしている分損かな?)
という結論が出るので次は「じゃあ損をする左右の選択肢を潰す方法を考えよう」となります。具体的な方法としては「左右に避けられない一本道でこれをやろう」という感じに方法に落とし込めます。
このボムの駆け引きは初歩的ですがほかの武器や場面においてもかなり応用が効きます。
今回は前後の制約をかける駆け引きでしたが、前後に逃げ場がない場所で左にボムを置けば相手の動きを右側のみに制限するような左右の駆け引きも可能です。
(ハコフグのエリア奥のコンテナで左側にボムを投げて右側に置き撃ち、など)
また、相手が避ける以外に「より強い手を出す」という可能性もあります。例えばSPで切り返してくるとか。
武器相性的に絶対不利だったり、相手の編成の要となる武器を落としたいという場合は相打ちを狙ってくる可能性もあります。何をしてくるか読む能力≒ゲームの理解度であると考えます。
2.3 キルタイムの短縮
私が使っているバケツは曲射や薙ぎ払いのような範囲攻撃が可能な代わりに、キルタイムが遅いのが特徴です。
キルタイムが遅いということは、射程が同じならただ真っすぐ撃っているだけで負けてしまうということです。相手が真っすぐ突っ込んできたとしても無策だと負けてしまいます。
(高台上に曲射で圧をかけていても、数発外したところでスッと降りてこられてキルタイム負けが本当に多い)
ということで「懐に潜り込んでくる」ことを読めていれば以下のような方法でキルタイムの短縮が図れます。(バケットスロッシャーソーダの場合)
・詰めてくるタイミングで手前にボムを置いておく(相手がボム踏めばこちらの勝ち)
・詰めてくるタイミングでボム+メインを置いておく(爆風+メインで倒し切れる)
・詰めてくるタイミングで手前にメインを1発置いておく(先に1発あてておけばこちらが有利、インク節約できる)
これで負け筋の消去が行えます。まずは負け筋の消去から動くのが安全です。次に自分が有利を取っている要素で勝ちに行きましょう(バケツなら壁裏に追い込んで曲射で倒すとか)。
なお、ボムを使うとインクがなくなって負け筋ということもあるので、インク管理も重要です。
2.4 エイムずらしと足場確保
対面中は動きましょう。かつての私は棒立ちのままインクを出していましたが、これでは相手の格好の的です。
試しうち場のバルーンに弾は当てやすいですが、動いている敵には当てにくいですよね?
慣れないうちは単に横歩きだけでも違います。そのうちイカ移動→射撃だったり、ジャンプ撃ちを混ぜてみたり。適当でも全然かまいません。
一度実際の対面でやってみると相手も弾を外してくれるので「相手も人間だからエイムを合わせるのは大変なんだな」と実感できると思います。
自分も当てにくくなるのは確かですが、動いていれば相手に確定数分当てられる前に先にこちらが先に100ダメージ叩き込める確率は大幅に上がります。
また、対面中に動いてエイムをずらすためには足元の塗りが必要です。事前にメインで塗ったり、ボムやスプリンクラーでの足場確保も忘れずに。
逆にエイムをずらしてくる相手に対しては「弾を当てやすい方向・タイミングで撃つ」というのも重要です。左右にイカ移動している敵に当てるのは難しいですが、真っすぐ突っ込んでくる相手や硬直中のブラスターにあてるのは簡単ですよね。
具体的には相手のイカ移動が自分に対して真っすぐになるようなところに位置取ったり、ブラスター種はわざと隙を見せて撃たせて硬直を狙う、などが挙げられます。
上手い人ほど「当てやすく簡単に勝てる対面」の試行回数が多いように思います。(「簡単にできること」の引き出しが多いとも言えますが)
相手は人間ですが自分も人間です。相手がミスをしやすく自分がミスをしにくい対面を挑むことは勝率アップに繋がります。
3. 注意
どんなに強い人でも敵の潜伏に気付いていなければ後ろから撃たれてやられるように、意識が向いていない方からの攻撃は効果的です。
3.1 パターン化の重要性
人間が一度に考えられることの量には限界があります。ゲームスピードの速いスプラトゥーンではなおさらです。
対面で駆け引きを使ってみよう、と思った場合に「とりあえずボムとメインで挟み撃ちをすることだけ考える」のようにパターン化しておくと試しやすいです。
ちなみに最初は「ボムとメインの挟み撃ち」から試してみるのがおすすめです。
対面中の脳のリソースについては以下の記事でも言及しています。
asariasaru.hatenadiary.jp
3.2 相手の注意資源を食いつぶせ
先ほど述べたように、人間が同時に注意を払うことができる物事の量には限界があります。
これを逆手に取ると対面の際に「相手の考えることを増やして処理落ちさせる」という戦法が可能になります。
例えば、ボムを投げてから相手に突っ込むと相手は「ボムの回避+こちらとの対面」のように2つの処理を実行しなくてはならないため、どちらかだけをやる時よりパフォーマンスが落ちやすいです。
人間の視覚には目立つものや動くものに注意が引かれる特性があるため、ボムの爆風(特に炭酸)や弾が飛び交う混戦時は視界の悪さも相まってこちらに対応しきれない確率が上がります。
予め相手の足場を奪っておいて(足場確保も相手のタスクに入れる)、誰かが投げたボムの爆風に紛れて突っ込む、とかやると相手はかなり注意資源を奪われて対応しきれなくなりやすいです。
ボムの爆風で目くらまししながら距離を詰める、なども同じ理屈で有効です。
慣れてない人は「あ、今あの敵余裕なさそう」と思ったら是非適当でもいいので突っ込んでみてください。
また、自分でない敵を見ている(注意が他に向いている)時もチャンスです。
味方の誰かがヘイト(注意)を引き受けてくれているので、相手が注意を払っていない方向から一方的に撃てる可能性が高いです。
なお、潜伏で注意が向いていない敵ばかりを狙うと味方にヘイトが溜まりすぎてきつくなるので潜伏のし過ぎには気をつけましょう。
3.3 相手の読みを外す
ある程度までは紹介した読みや駆け引きのパターンを有効に使えば勝てるのですが、相手が強くなると話は別です。いかに相手の読みを外すかも戦法の一つになります。
武器相性的に距離を取ってくると読んで相手との距離を詰めたら、それを読まれて逆に詰めてこられて背後を取られて負ける。
キャンプをめくりに背後に回ったらそれを読まれてて背後から1確もらって負け。
後衛武器がこっちに注意していないと思って近付いたら、見てないふりされてて負け。
このように相手にこちらの動きを完全に読まれて負けることが増えていきます。
読み負けるととても悔しいですが、これくらい読み合いができるようになると自分で何を考えれば良いかわかるようになるので、対面がとても楽しくなります。
4. 終わりに
対面というのは向き不向きが非常にハッキリしていると思います。
エイム力・キャラコンの良さなど、自然に自分の強みを活かして勝てている人は成功体験が積めてよいサイクルに入れるのですが、向いていない人からすると何を意識したらいいのか…?どうせ負けるし…と路頭に迷いやすい。
私は「結局エイムが全てじゃないか!!」と1万回路頭に迷いましたが、フレンドさんに読みや駆け引きを教えてもらったり、遊ぶ中で目の当たりにしてボコられ続けた結果、このようにまとめることができました。本当にありがとうございます。
対面が苦手で腕前が伸び悩む人、もっと対面が上手くなりたい人に届くように願っています。
読んで頂きありがとうございました。